コンサート・マーチ「虹色の未来へ」〜第3回 楽曲分析、解説

お待たせしました。
坂本文郎氏による2018年吹奏楽課題曲『コンサート・マーチ「虹色の未来へ」』の分析編です。
坂本文郎プロフィール

※掲載内容の無断転載、商業利用はお止めください。

【練習番号F〜G】
・49〜52小節の4小節は良いかもしれませんが、53小節目のアウフタクトからFlute・Oboeが加わると和音でリズムを刻んでいるHornとバランスが取れないかもしれません。

・56小節目のTrumpetは2声に分かれています。2声を3パートで吹きますので上下のバランスに注意が必要です。

 

【練習番号G〜H】
・数多いユニゾンのメロディーにAlto Clarinet・Tenoe Saxophone・Horn・Euphoniumの副旋律。この2パートに対し和音があるのはTrbだけです。
(練習番号C〜Dの部分と同じですね。)
またPiccoloはしっかりこの上を舞うような感じで聴こえる必要があります。バランス調整が必要です。

・58、60小節目のPiccoloのトリルは、最後の部分をそれぞれD音、Es音で終わらせると良いと思います。

 

【練習番号H〜I】
・ここの部分もSaxophone・Horn・Euphnium、後から追いかけるClarinet・Trumpetのユニゾンに対し、和音はTromboneと低音だけです。丁度良いバランスを試してみてください。

・65小節目のFlute・Piccolo・Oboeのトリルは記譜されているC音ではなくD音を最終音にしてください。そして次のC音を発音しやすくしましょう。

・68小節目の1,2拍目は全員同じリズムです。
の4分音符のEs音はTrombone 3しかありません。2拍目頭の8分音符はDes音はTrombone 1のみです。2拍目裏の最後の音に至ってはC音がTrombone 1のみ、Es音はTrombone 3のみです。あとは全員As音です。
工夫して和音を作る必要があります。

・67、69、70小節目のAlto Clarinet・ Saxophone・Hornによるグリッサンドは、曖昧なままではなく楽譜にして合わせた方が良いでしょう。
私なら5連符にします。そうすることで3拍目のアクセントを明確に演奏することができると思います。

・69小節目はまた和音を作るのがTrombone・Euphoniumのみです。
バランス調整をしてください。

・69、70小節目のFlute・Piccolo・Oboeのトリルも最後に8分音符があると考えてEs音で終わらる形がよいと思います。

・71小節目の3拍目裏から8分音符が連続しています。
72小節目頭の和音に向けて解決させることが大切です。
最初の3つの音はB音を、72小節目頭はG音を調整した方が明るい響きが出せるでしょう。
低音域から中音域のこれらの音は抜いた方が良いと思います。

・72小節目の3連符の動きは、2,3拍目が2声に、4拍目は3声に分かれていることを理解しておいてください。
(例えば2,3拍目はTrumpetとClarinet 1,2は同じ音です。思い切って2ndパートを抜いておくと和音がスッキリするのではないかと思います。Flute・Piccolo・Oboeも同じ音ですので。)

・73小節目のFlute・Piccolo・Oboeのトリルは、これまで同様最後の8分音符を意識してEs音で終わらせた方がよいと思います。

・73小節目の全音符は、Es音が多すぎるように思います。Des音はTrombone 1しかありません。Des音を意識した和音作りをしてください。

 

コンサート・マーチ「虹色の未来へ」第4回 楽曲分析をお楽しみに

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吹奏楽のための「ワルツ」〜第3回 楽曲分析、解説

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坂本文郎氏による2018年吹奏楽課題曲『吹奏楽のための「ワルツ」』の分析編です。
坂本文郎プロフィール

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【練習番号3~4】
・メロディー(Flute・Piccolo・Oboe・Clarinet)、対旋律(Trumpet 3・Horn) 、アルペジオ(Alto Clarinet・Saxophone・Euphonium)、低音の付点2分音符がそれぞれユニゾンです。特にメロディーは人数も多いので、少し人数を削ってでも音程を整えた方が良いでしょう。
アルペジオパート以外は音量のチェックをして、弱すぎるパートがないように調整してください。
アルペジオは若干弱くてもいいのですが、これらのユニゾンに対するTrombone 1,2の和音が消えてしまわないように注意してください。

・アルペジオパートの低い音域はAlto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphonium、高い音域はAlto Saxophone 1,2 が受け持っています。
流れるようなアルペジオにしたいのですが、3種の楽器の低音部と同一音色の高音部をつなげるのは大変難しいと思います。このパートだけ取り上げて練習した方が良いでしょう。

・56小節目と57小節目1拍目は、メロディーと対旋律がユニゾンになります。
強くなりすぎないか、前後と対比して考えてください。

・56〜59小節は、分散していたアルペジオパートが合同してオクターヴになるため、かなり音量が大きく(厚く)なるでしょう。
リズム系だったTrombone 1,2は低音部と一緒に和声を作りますが、57小節目2拍目からのTrumpet 3・Hornの対旋律と共に、バランスが弱くならないか心配されるところです。

・練習番号3からはTimpaniとSnare Drumで作るリズムのバランスが懸念されるところです。
Snare Drumは音量だけなら対抗できるかもしれませんが、突出するとTimpaniとのバランスが悪くなります。
特に62小節目2拍目の裏から63小節目頭のTimpaniのcrescとSnare Drumの装飾音は目立たせたいと考えます。

・63小節目頭の8分音符の和音は四声になっています。
特にF音が薄く(Trumpet 1とTrombone 1のみ)B音が厚くなっています。
響き作りに注意してください。また3拍目はC音しかありません。音程に注意が必要です。

・64小節目の3拍目は、低音のC音が鳴っているところにA音・Es音・Ges音・D音が鳴る形です。
音程や響きに注意しなければいけませんが、D音のパートが躊躇してしまうと良い響きが得られません。

67小節目からのritは68小節目から3つ振りにすることで表現しやすくなるでしょう。8分音符を正確にそろえてください。
また68小節目3拍目はClarinet 2とTrumpetの終わるタイミングを合わせて、FluteとClarinet 1しか音が残らないように気を付けてください。

 

【練習番号4~5】
・ここから1つ振りに戻しましょう。正確に元の速さに戻るようにしてください。

70小節目からは吹いているのが5人のみになります。
mpの表記はありますが、合奏が貧弱にならないよう気を付けてください。
特に67小節目からのdecrescendoが練習番号4(70小節目)からの音量を導いていけるように注意を払ってください。

・84小節目(練習番号5の1小節前)の入りが難しいと思います。
貧弱に入ってもいけませんが、5人の音量とのつなぎを考えた入り方に気を付けてください。

・練習番号4から練習番号5までは11小節になっています。1つ振りをする場合、4拍子が3回と3拍子が1回というとらえ方をするとよいでしょう。

 

第4回の楽曲分析をお楽しみに!

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マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ〜第2回 楽曲分析、解説

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坂本文郎氏による2018年吹奏楽課題曲『マーチ・ワンダフル・ヴォヤージュ』の分析、解説です。

坂本文郎プロフィール

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【練習番号C〜D】
・23小節目と25小節目のClarinet 3・Trumpet 3の後打ちのリズムは、Flute 1も重なっているため強調される可能性があります。控えめに演奏する方が良いでしょう。

・24小節目 1拍目裏の低音のC音は、跳躍進行のため流れを悪くする可能性があります。ユニゾンなのでスリム化した方が良いと思われます。

・26小節目3拍目裏からのメロディは下のパートの人数が少なくなりますので、バランスの調整が必要です。
さらにTrumpetも加わった29小節目は下のパートがTrumpet 2のみとなりますので、これで以上にバランス調整をしなければならないでしょう。

・27〜28小節目のAlto Saxophone 2とTenor Saxophoneは、再び音程が取りにくい音になっています。入れ替えた方が美しく響くと思われます。

29小節目3拍目でG音を演奏しているのはTrombone 3のみです。
→F音との7度のぶつかりもありますので補強した方が良いでしょう。

・30小節目にある2分音符と8分音符のタイの音型ですが、G音はAlto Saxophone 2しかありませんのでバランス調整が必要です。

・30小節目3拍目の8分音符は音の処理(終わらせ方)が重要なり、低音ラインの8分音符のラスト3つの音に被らないように心がけてください。

 

【練習番号D〜E】
・メロディは1小節目だけがユニゾンで2小節目以降は2声になっています。
音量が落ちたと感じさせないように工夫して演奏してください。
2声に分かれた途端に、実質的にメロディを演奏している人数は減ってしまいます。

・Trombone・Hornだけが3和音の形になっていますので、メロディや対旋律とのバランスが大切になります。

・対旋律のAlto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphoniumの音量はそれほど心配しなくてもよいように思いますが、メロディを追いかけるFlute・Piccoloは音量が心配です。

・35小節目はメロディが3声になり、次の小節ではユニゾンになります。
ここもメロディラインの聴こえ方に注意を払う必要があります。

・35&36小節目の3拍目は、低音部を除くとTromboneだけが発音しています。
はっきりと3和音を聴かせる必要があるでしょう。
3拍目は2分音符ですが、ここで発音があるのはTromboneを除くと対旋律だけです。
ここのTromboneの発音をはっきりさせて、和声感を出したいものです。

・37小節目は全員が同じリズムですので和声感を出したいところです。
しかしかなり密集形になっていますので、最初の2拍はTrombone 2の音をできるだけ
ppにした方が良い響きが得られると考えます。

37小節目3拍目の和音でE音を鳴らしているのはTrombone 1だけです。
バランス調整(補強)が必要だと思います。

38小節目4拍目はでA音を演奏しているのはAlto Saxophone 1とHorn 1のみです。
バランス調整が必要だと感じます。

・39小節目(Trio) 1拍目の8分音符でD音はAlto Saxophone 2・Trumpet 1・Trombone 1です。SaxophoneやTromboneよりもTrumpetを意識されることで響きが良くなると思います。D音が埋もれないか心配です。

40小節目(Trio)3拍目のD音はTrumpet 2のみが演奏しています。
その前の付点2分音符の延ばしのパートにはD音がありませんので、このパートの存在感は重要です。
さらに4拍目のHorn・EuphoniumのアウフタクトはD音でスタートしています。
ここはD音に注目して、丁寧に合わせてください。

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古き森の戦記〜第3回 楽曲分析、解説

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坂本文郎氏による2018年吹奏楽課題曲「古き森の戦記」の第3回の分析・解説です。
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【練習番号D〜E〜F】
・36小節目の2拍目はOboeのメロディーとClarinetが、4拍目はClarinet 1,2が半音でぶつかります。音量のバランスに細心の注意が必要です。

37小節目の1拍目のClarinet 2のB音は単独です。G音は多いのでバランスを考えてください。

38、39小節目のAlto Clarinetの音(動き)は他のパートになく、しかもClarinet 3と2重奏になっていますのでAlto Clarinetがない場合はフォローが必須です。

・38、39小節目のSus Cymbalは特にdecrescendoの表現が大切です。

・40小節目〜60節目(練習番号G)までのTimpaniとSnare Drumの掛け合いは音をいかにクリアにするかが重要です。
Solo楽器は別ですが、それ以外の楽器が邪魔をすることがないようにバランスを取ってください。

・45小節目(E4小節目)のFlute 1,2& Piccoloは3重奏の動きで、5小節目はH音にまとまります。
同じくTromboneも最初は3和音で2拍目はH音にまとまります。まとまった最後の音(H音)が強調されないように気を付けてください。

47、48小節目(E7〜8小節)のFlute 2は単独の動きです。音域が低いため埋もれてしまう可能性が高いと思われますので注意が必要です。

 

【練習番号F〜G】
・46小節目からFlute、Oboe、Clarinetの動きとAlto Saxophone・Hornの動きがそれぞれユニゾンです。それに対して53小節目からはTrombone、Euphoniumは2声に分かれています。貧弱にならないように気を付けてください。

・55小節目の4拍目のF音は、木管には多いのですが、金管ではHorn 1のみです。
ここは響きがしっかり作られたうえでTimpaniの細かい動きが浮き上がってくれば成功と考えてください。

・59小節目の和音は慎重に合わせてください。
→Clarinet 2,3のF音とSaxophoneのEsのバランス。
→Trumpet 1,2、Flute、Oboe、Clarinet 1のC音とTrumpet 3、Horn 1,2のB音のバランス。
またdim.の後、60小節目の4拍目にC音とF音が多数になりバランスに注意したいです。

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