坂本文郎氏による2019年 吹奏楽コンクール課題曲 分析・解説

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坂本文郎氏による2019年度 吹奏楽コンクール課題曲の楽曲分析をお届けいたします。
指揮者から見た楽曲分析、練習方法等を記載しております。

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2019年 吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ.「道標の先に」~第4回・楽曲分析・解説

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坂本文郎氏による2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅳ.行進曲「道標の先に」の分析、解説です。

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練習番号J(143小節目)~練習番号K(158小節目)まで

・メロディラインはアウフタクト(練習番号Iの16小節目)がB音とF音の2音から始まり、その次の音と練習番号Jの冒頭の音だけが3声になっています。ここだけ弱い印象にならないよう気を付けてください。またメロディの2声部分はClarinetもTrumpetも上の音の人数が多いので、バランス調整してください。

・メロディラインは練習番号Jの8小節目(150小節目)の4拍目から3声に代わります。練習番号J全体はほとんどが4声以上の和音の連続ですので、メロディに含まれない音が手薄になっています。練習番号J全体でHornの和音をチェックしてください。単独で1パートしか演奏していない音が多数あります。それを探して響きの練習をすることが大切だと思います。

・練習番号Jの3小節目(145小節目)の1拍目の低音群のA音を強調してください。低音の支えが必要です。しかし4拍目はEuphonium・Trombone・Trumpet.3・Alto Saxophone.2・Clarinet.3で演奏され、強すぎると思います。

・練習番号Jの5小節目(147小節目)3~5拍目はメロディの上のパートのA音とHorn.3・Trombone・Euphonium・Tenor Saxophoneで奏されるB音のぶつかりが気になります。どの程度の強さがより不快感を感じさせないのか、調整してください。

・練習番号Jの5、6小節目(147、148小節目)のFlute・Piccolo・Es Clarinetの装飾音は、4分休符と16分音符にすると揃いやすいと思います。

・練習番号Jの12小節目(154小節目)の3拍目のClarinet.2・Trumpet.2のF音は少なすぎます。補強をした方が良いでしょう。

・練習番号Jの14小節目(156小節目)の1拍目のHorn.2・4のB音も少なすぎます。同時に奏されるC音の音量に近づけて、次の小節のA音への解決を明確にしてください。

・練習番号Jの15小節目(157小節目)のClarinet.2・Alto Saxophone.2・Trumpet.2のB音は同じ形のF音に比べ少ないようです。バランスを近づけてください。そしてB音を補強すると、1・3拍目のHorn.3のC音は他に音がありませんので、より補強が必要になります。

練習番号K(159小節目)~練習番号L(174小節目)まで

・木管のトリルの処理、和音の中のHornの単独音の洗い出しなど、やらなければならないことはほとんど練習番号J部分と同じです。

・練習番号Kの6、10小節目(164小節目、168小節目)のFlute・Piccolo・Es Clarinetのトリルは次に休符があります。練習番号Iのトリルと同様の処理をしてください。

・練習番号Kの15小節目(173小節目)の1拍目はB音が多すぎます。D音とF音とのバランスを取れるように調整しましょう。また、低音のみが4分音符になっている点も気を付けてください。和音の後、低音のB音だけが残る設定です。

練習番号L(175小節目)~最後まで

・練習番号L の1、3小節目(175小節目、177小節目)の1拍目は、装飾音の後とその前からある4声の和音の解決する瞬間が一致しなければなりません。十分に練習しましょう。

・練習番号Lの2、3小節(176小節目、177小節目)のHorn.3の音は、このパートだけ単独です。同様に、3・4小節目(177小節目、178小節目)のTrp2のおとも単独です。

・練習番号Lの4小節目(178小節目)の4拍目からのHorn.2・4とTromboneの音はHorn.1・3やTrombone.1・3、Euphonium、Tuba、Contrabassの音に上下を挟まれていて、人数もかなり少なくなります。同様の問題が、1小節後(179小節目)から始まるFlute.2・Clarinet.2・Alto Saxophone.1・Trumpet.2にも当てはまり、練習番号Lの7小節目(181小節目)からは両者が合流します。バランスの調整に十分に気を付けてください。

・練習番号Lの9小節目(183小節目)の1拍目はF音が少ないと思います。バランス調整が必要です。

・練習番号Lの9、10小節(183小節目、184小節目)の終わりの4つの音は、全部が3声になっている点が理解できないところです。最初の3つの音はB音のバランスをかなり強くして、最後の音で和声感を持たせるか、その全く逆の終わり方にするか、いずれにしても同じ和音が4つ並んでいる形にしない方が終始感を得られると思います。

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2019年 吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ.「道標の先に」~第3回・楽曲分析・解説

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坂本文郎氏による2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅳ.行進曲「道標の先に」の分析、解説です。

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練習番号F(91小節目)~練習番号G(94小節目)まで

・最初のHorn 3・Trombone 1のD音は強く吹かせない方が和声の響きが綺麗になるでしょう。

・練習番号F の3小節目(93小節目)の4拍目の和音は、Es音がTrumpet 2とTrombone 1にしかありません。Saxophoneは1stのA音を除いて全員F音と、ちょっと理解できない作りです。。。

・練習番号F の4小節目(94小節目)の4拍目からの付点4分のdecrescは、かなり人数が少ないようです。アタックをかなり強くしないと、その前のfとのバランスが取れないでしょう。

練習番号G(95小節目)~練習番号H(110小節目)まで

・メロディユニゾンの人数は減っていますので音程のリスクは少なくなっていますが、Tenor Saxophoneはあまり得意とは言えないC音が多いなど問題点も多々あります。気を付けてください。

・ここは全体的にHornの和声に注意を払うのが練習の中心になると思います。練習番号Gの2小節目(96小節目)の Horn 3rdのD音や練習番号Gの3小節目(97小節目)の3~6拍目のC音、Horn 1stの練習番号Gの4小節目(98小節目)5~6拍のF→Es音の移動(これは強調するべき音)など、すべての小節に強調するべき音がありますが、バランスが悪いと思います。2ndと4thは同じ音です。4人いたら素直に分けるよりも、少なすぎると思われる音を専門にフォローするパートを作るなどの工夫をした方が良いでしょう。どの音が薄いかという判断ですが、メロディや低音に同じ音があるかどうかをポイントにしてください。

練習番号H(111小節目)~練習番号I(126小節目)まで

・ここのTromboneは練習番号Gの時のHornの役割と同じです。音楽の盛り上がりを考えたのでしょうが、4声の連続で時に5声にもなるなど、かなり散らかった印象です。全部を解消しようと思うと途方に暮れるかもしれません。その時は、例えば1stの練習番号Hの4小節目(115小節目)の5拍目からのF→Es→Dの移動、練習番号H の6小節目(116小節目)のD→Des→Cの移動など音の変化の部分を協調してください。

・練習番号H の1~8小節(111小節目~118小節目)のメロディラインは2声になります。下の声部がやや少ないので調節してください。この時、メロディ2声部と違う音のTromboneは3声部目や4声部目の和音を作っています。どの音なのかを見付けてください。

・練習番号H の6小節目(116小節目)の4拍目はTromboneの和音がメロディの2声部とまったく一致しておらず、全部で5声部もあります。

・また練習番号H の8小節目(118小節目)の4拍目から練習番号H の16小節目(126小節目)までは3声になります。メロディだけですとバランスは悪くないのですが、やはりTromboneの音との違いを探してください。Tromboneしか演奏していない音が多々あります。ほとんど4声か5声になっていますので、見付けられると思います。

・練習番号H の14小節目(124小節目)にあるEs音は隠れてしまわないように気を付けましょう。特に4拍目からのこの音はメロディのD音やバスのF音とぶつかりますが、躊躇せずに鳴らす方が良いと思います。

・練習番号H の15小節目(125小節目)でやっと3声の素直な和音が響きます。ここで開放感が得られるように、しっかり響きを作ってください。

・練習番号H の16小節目(126小節目)の4~6拍目の低音は、ユニゾンです。そこまでfで全員が演奏した後のffですが、かなり人数が減ります。それでも力まず音程を合わせてください。

練習番号I(127小節目)~練習番号J(142小節目)まで

・練習番号Iの部分にある木管群のトリルはトリル後に8分休符があります。同時に同じ音でトリルが終了できるように気を付けましょう。

・練習番号I の2小節目(128小節目)のTrumpetは2nd・3rdにF音が点在します。この音が4声部目を作っていますので、丁寧に響くよう練習してください。

・練習番号I の2、6小節目(128、132小節目)のグロッケンは木管とのズレがないよう気を付けてください。

・練習番号I の4小節目(130小節目)の3拍目のTrombone 1のDes音は単独です。多数のEs音に消されないよう心掛けてください。

・練習番号I の4小節目(130小節目)の4~6拍目のAs→Ges音の動きが強すぎます。特にEuphonium・Trombone 2・Tenor Saxophone・Alto Clarinetはオクターブ高いので、単独のTrombone 1のC→B音やTrombone 3のF→Es音の動きを殺しかねません。これらのパートは弱めにバランスを取った方が良いと思われます。

・練習番号I の7小節目(133小節目)のTrombone 1のDes音は、2拍目以降抑えることで響きが得られると思います。逆に練習番号I の8小節目(134小節目)のTrombone 1・3の3拍目からの動きは、それ以外のパートが全てC→B→As→Gesの動きですので、しっかり響かせてください。

・練習番号I の9~13小節(135小節目~139小節目)のAlto Clarinetの音は必須です。楽器がない場合は必ずClarinetの4パート目を作ってください。

・練習番号I の13小節目(139小節目)の4~6拍のAlto Saxophone 1とHorn 1のDes音は4声部目を作る大切な音です。人数が少ないので、響きの確認をしましょう。

・練習番号I の14小節目(140小節目)の1拍目のHorn 3のB音も4声部にあたる音ですが、なぜかここにしかありません。

・練習番号I の13~14小節(139、140小節目)は低音部のcrescを他のパートよりしっかりかけて、特に14小節目(140小節目)の4拍目のE音が強調されるようにしてください。

・練習番号I の15小節目(141小節目)の1・4拍目と16小節目(142小節目)の1拍目はF音がかなり強いです。Trumpet 2・3とHorn 2・3・4のC・A音を負けないように響かせてください。

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2019年 吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ.「道標の先に」~第2回・楽曲分析・解説

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練習番号C~D(43小節目~58小節目)まで

・練習番号Cの1、2、5、6小節目(43、44、47、48)のPiccolo、Flute、Es Clarinetのトリルは16分音符にすると記譜されていない音で終わります。記譜された音で終えたい場合は、最後を8分音符にするとよいでしょう。いずれにしても、終わる音を揃えることが大切です。

・低音ラインのメロディの1、2、5、6小節目(43、44、47、48)小節目のそれぞれ3拍目の音は、跳躍進行しているため聴こえにくくなりがちです。確実に音が出るよう、しっかり練習してください。

・練習番号Cの3小節目(45小節目)と7小節目(49小節目)の4拍目からの5連符は、グロッケンと合わせるのが難しいでしょう。FluteとEs Clarinetの練習に必ずグロッケンも加えて練習してください。

・練習番号Cの8小節目(50小節目)4拍目から4声が多用されます。付点音符で音を延ばすパートが4声ですが、他のパートの動きを考えた時、発音の瞬間に1パートしか演奏していない部分があります。この時に音が隠れてしまわないように注意してください。

※例えば11小節目(53小節目)のAlto Saxophone 2のH音は低音のC音とぶつかるため、注意したいですね。

・練習番号Cの9小節目(51小節目)からのFlute・Oboe ・Es Clarinetの動きの中でFlute 2だけが他のパートと違います。バランスがかなり悪くなると考えられますので注意してください。
・練習番号Cの10、12、14小節目(52、54、56小節目)3拍目のClarinetとSnare Drumは、音の終わりに響きを残さないようにしましょう。Bass Drum・Cymbalsと重ならないようにしてください。

練習番号D~E(59小節目~74小節目)まで

・練習番号Dの1~7小節間(59小節目~65小節目)の注意事項は練習番号C~Dの注意と同じです。

・練習番号D の8小節目(66小節目)頭の和音はG音が多すぎます。これに対するD音、H音はClarinet 2&3とTrumpet 2&3だけです。共に1stがG音をより高い音域で吹いているため、全体的に響きを作るのが難しくなっています。それぞれ1stには1本残せば十分ではないでしょうか。

・装飾音の後の音を揃えたいのは冒頭と同じですが、練習番号Dの9、11小節目(67、69小節目)の場合はSnare Drumの装飾音もそろえなければならないところが難しく、10、12小節目(68小節目、70小節目)はAlto Saxophone・Hornの音と被らないようにするなど、細かい点に注意が必要です。また10小節目(68小節目)はFlute 2の音が少なく音も低いためバランスを取らなければなりません。

・練習番号Dの13、14小節目(71小節目、72小節目)のトリルは練習番号Cと同じ考え方をしてください。16小節目(74小節目)のトリルは次の音が跳躍したF音になりますので、最後を8分音符で処理して記譜された音で終わった方が良いでしょう。

・練習番号Dの16小節目(74小節目)のTrombone 3は、響きを殺してしまう可能性があります。あまりcrescさせない方が無難でしょう。
・練習番号Dの16小節目(74小節目)のfpは、無理してf部分を鳴らさない方が良いでしょう。木管や低音のアクセントに合わせる程度にして、2拍目がしっかりpになるようにしてください。4拍目にトリルが入ったタイミングでcrescしていくと効果的でしょう。

練習番号E~F(75小節目~90小節目)まで

・練習番号Eの8小節目(82小節目)の頭まで、再び厚いメロディのユニゾンがあります。8小節目(82小節目)後半が2声に分かれ、9小節目(83小節目)からは3声に分かれる事を考えると、あまり強く演奏はできません。実際のメロディラインを奏する人数が1/2、1/3と減っていくからです。和音が広がるにつれて演奏も広がるイメージで作曲されているのだと思いますが逆の効果になりがちです。最初は音程重視で少ない人数でfを演奏し、徐々に人数を増やした方が良いと思います。また、対旋律やTromboneのリズムとのバランスも取れるでしょう。

・練習番号E の9小節目(83小節目)2、3拍目はTromboneとSnare Drumの音だけがクリアに聴こえるように、1拍目の音の処理に気を付けてください。

・練習番号E の8小節目(82小節目)4~6拍目はClarinet 3とAlto Saxophone 2の音だけが、低音と同じF音で始まります。人数的にA音から始まるパートと響きを作るのが困難です。私はClarinet 2はF音スタートにした方がバランスはとりやすいと思います。

・練習番号Eの8小節目(82小節目)4拍目のTrombone 1のEs音はたった一人でセブンスの和音を担っています。しっかり強調できるように工夫してください。

・練習番号Eの9~12小節間(83小節目~86)はFlute・Oboe・Clarinet・Alto Saxophone・Trumpetという多数のメロディ群に対し、Alto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphoniumの対旋律、Tromboneの和音、Hornのリズム、低音群があります。このバランスに注意を払ってください。特に9小節目(83小節目)6拍目のD音はHorn 1とTrombone 1しか演奏していませんし、11小節目(85小節目)4~6拍目のA音はHorn 3とTrombone 3にしかありません。
・練習番号E の12小節目(86小節目)6拍目の8分音符は、全体のcrescの上アクセント付きで演奏したいのに、Snare Drum以外の管楽器は4声帯になり、しかもかなりの人数減になっています。アクセントのつきにくい形です。Snare Drumのcrescを効かせる等、工夫してください。

・練習番号E の13小節目(87小節目)の8分音符の連続は3声で一緒に動いています。うまく吹けない奏者は、2拍目か3拍目をカットしてあげると吹きやすくなります。

・練習番号E の14小節目(88小節目)4拍目の付点4分は、Tenor Saxophone・Horn 3・Trombone 3・EuphoniumのC音が高い音域になっています。このC音は同じ音域のB音を邪魔しないようにしたいものです。

・練習番号E の15小節目(89小節目)のTrombone 3のA音も響きを阻害する可能性があります。強い音は避けた方が良いでしょう。

・練習番号E の16小節目(90小節目)4~6拍目の8分音符の連続は、4声で動いているため軽快感を壊してしまいます。C音の連続のパートから一つ音を抜いたり、休ませたりすることで多少解消されます。試してみてください。

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課題曲Ⅳ.行進曲「道標の先に」~第1回・楽曲分析・解説

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この曲は、前半がユニゾン主体のメロディと軽めの和音パートで作ってありますが、Trioを越えると四声や五声の和音主体になり、からり整理が必要な印象があります。特にホルンパートは2ndと4thが同じで3人でもできるように思えますが、実際は1パートだけで他の多くの音(パート)に対抗する必要があります。ホルンパートに関しては5~6人の人数が必要と感じます。Trio以降はかなり時間をかけて響きの調整をする必要があるでしょう。

それでは、部分的に区切りながら解説します。

冒頭~A(8小節目)まで

・曲全体に言えることですが、1,3,5小節頭の装飾音は前打音とし、頭の音符の縦の線を揃える練習を確実に行わなければなりません。

・1小節目頭のClarinet 3は装飾音後にG音に戻るため遅れやすいと思われます。Clarinet 1&2にも同じ装飾音がありますので、遅れる場合は装飾音を抜いて練習してみてください。

・2小節目と4小節目のHorn 1の演奏するF音はHorn 1のみです。特に多いG音(2小節目)やH音(4小節目)に負けないように響いているか確かめてください。

・5小節目と6小節目1~4拍目は2パート(2声)に分かれていますが、E音スタートはTenor SaxophoneとTrumpet 3 のみです。同じく4拍目~次の小節1拍目の低音ラインのE音スタートが少なすぎる可能性がありますので、バランスを工夫したいですね。

・曲全体に言えることですが、5小節目と6小節目のトリルは16分音符で演奏させると良いと思います。テンポを考えても十分にトリルに聴こえますし、次の小節の頭の音を揃えやすくなります。特にグロッケンを揃えるのが難しいので試してみてください。

・7小節目の8分音符の動きはユニゾンです。バランスの心配はありませんが、音程のリスクが高くなります。また8小節目の付点2分の和音に広がりを感じさせるための工夫が欲しいです。

練習番号A(9小節目)~B(26小節目)

・練習番号Aの1小節目(9小節目)冒頭の和音は、メロディもF音スタートと考えるとA音やC音を補強する等の工夫が必要でしょう。

・メロディのユニゾンは、先ほども書いたように音程のリスクが高すぎます。音程を整えることを最優先した方がよいと思います。その方がTromboneからHornへ繋がる和音とのバランスがとりやすいと思います。

・TromboneからHornに繋がる和音は、二種の楽器の音量が変わらないように気を付けましょう。

・練習番号Bの2小節前(24小節目)~B(27小節目)までは、Aの2小節前と同じように処理してください。

練習番号B(27小節目)~練習番号C(42小節目)

・メロディのユニゾンの人数がかなり増えます。それに対する対旋律はAlto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphoniumの3パートだけ。低音の人数は楽団により異なると思いますが、和音はTromboneのみです。バランスには十分気を付けてください。

・練習番号Bの8小節目(34小節目)4拍目はメロディが2声に分かれます。バランスに気を付けてください。

・練習番号Bの9小節目(35小節目)からはメロディラインが3声に分かれます。音程のリスクは減りますが、Hornの和音になったリズムとAlto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphoniumの対旋律は聴こえにくくなります。バランスを整えることに注意を払ってください。

・Tromboneはメロディの3和音と同じような動きになっています。しかし練習番号Bの10小節目(36小節目)のTrombone 2のC音はこの1パートのみです。この音とメロディラインのB音がわかれることで4声になりますので、C音のバランスの工夫が必要です。

・練習番号Bの11小節目(37小節目)4~6拍目は5声になります。ここの濁った感じを緩和するには、低音部に多いA・C・E音の三和音のグループと、高音部に多いG・D音の完全5度のグループを、別々に響きを整え、後から加える方法が効果的です。対旋律パートのD音が邪魔になる可能性はありますが、あまりcrescさせないことで対処してください。※このような部分についてはリハーサルで解決することが出来ます!

・練習番号Bの12小節目(38小節目)1~5拍目は多数のパートが同じリズムです。低い音域のF⇒E⇒Fの動きは全体を鈍重にする原因になります。抑えて吹かせるか思い切って抜いてみてください。

・練習番号Bの13小節目(39小節目)の8分音符のみの動きも、Alto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphoniumの低い音域の動きは軽快感を阻害する原因になりやすいでしょう。

・練習番号Bの14小節目(40小節目)のTrombone 2の音(D、E)は不思議です。1拍目は低音域のC音に近い位置でのD音で、響きを阻害する原因になりますし、4拍目のE音はこのパート以外にありません。C音とDes音がぶつかる濁りを緩和するのにE音は必要な音ですので、強化してください。

・練習番号Bの15小節目(41小節目)のトリルは、16分音符にすることで確実に17小節目の頭をF音に揃えられます。
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