2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅲ.行進曲「春」~第3回・楽曲分析・解説

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坂本文郎氏による2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅲ.行進曲「春」の分析、解説です。

坂本文郎プロフィール
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練習番号F(73小節目)~練習番号G(80小節目)まで

・Trumpetが加わり、厚くなった練習番号Fの5~7小節目(77小節目~79小節目)の頭を除いて、メロディラインはユニゾンです。音程を整えるために人数を整えることが必須になると考えます。

・練習番号F の2小節目(74小節目)の2拍目は、伴奏を入れてもFとD音だけです。音量の差をなくす努力をしてください。Alto Clarinet、Saxophoneは2拍目の裏でB音を奏します。丁寧に和音を作ってください。

・練習番号F の4小節目(76小節目)の2拍目はF7のコードですが、C音が省略されています。やはり丁寧に和声を作りましょう。

・練習番号F の4小節目(76小節目)の2拍目は、多数の楽器のフォルテの4分音符の中、Timpaniのみがcresc.になっています。6小節目(78小節目)のcresc.もSus Cymbalだけです。このcrescの動きをしっかりと聴かせてください。

・Timpのcrescを受けて、メロディラインはユニゾンから2声に変化します。練習②を用いてバランスを取ってください。ユニゾンより盛り上がりが感じられないようでしたら、練習①で調整しましょう。

・練習番号F の7小節目(79小節目)冒頭のB♭のコードはF音がTrombone.3とEuphoniumのみです。増強が必要になります。

・練習番号F の7小節目(79小節目)のSnare Drumの3連符は木管と合わせることが困難です。丁寧に練習してください。

練習番号G(81小節目)~練習番号H(96小節目)まで

・全体的にメロディラインがユニゾンになっています。音量を求められる部分ではありませんので、音程には細心の注意を払ってください。練習①の考え方が必要になると思われます。

・メロディより低音の動きが細かいことも特徴です。レガートな性質を壊さないよう丁寧な発音が求められます。

・Horn・Saxophoneの和声は、最初の2小節に動きがありません。低音部が和声の核になっています。ここは、メロディを抜いた状態で和声の流れを練習してください。

・練習番号G の4小節目(84小節目)の2拍目は、当初根音のEs音を抜いた形で始まり、拍の裏でメロディラインが入れる形です。Es音が美しく加われるかどうか、繰り返し練習してください。

・練習番号G の5小節目(85小節目)も属音のF音が抜けています。B♭のコードが作れているのか、しっかり確かめてください。

・練習番号G の6小節目(86小節目)もEs音が抜けた形で始まり、2拍目に低音が加えます。第3音ですので、綺麗に合わせることが困難です。繰り返し美しい響きを探ってください。

・練習番号G の2~8小節(82小節目~88小節目)のSnare Drumは、唯一16分音符の動きです。荒く聴こえないように、しかし埋もれてしまわないようにバランスを取ってください。

・練習番号G の8小節目(88小節目)の2拍目は、B音とD音しかありません。D音はAlto Saxophone.2とHorn.1&3のみです。バランスに気を付けましょう。練習②でB音の調整をすることも必要かもしれません。

・練習番号Gの9小節目(89小節目)からは、メロディユニゾンに対しTrombone・Euphoniumに木管低音を加えた3和音にBass ClarinetとTuba・Contrabassの低音の動きという構成です。メロディパートの人数調整で、それぞれのパートがバランスよく加われるよう調整してください。

・練習番号G の10小節目(90小節目)と13小節目(93小節目)の2拍目の裏はF・As音のみの2声になっています。2声の響きをしっかり確認してください。

・練習番号G の13小節目(93小節目)はEsとG音の2声です。2拍目はTromboneとEuphoniumの和声が重なりますが、B音が少ない形になっています。響きの練習を欠かさないようにしてください。

・練習番号G の14小節目(94小節目)の2拍目裏の低音の16分音符は曖昧にならないように気を付けてください。

・練習番号G の15小節目(95小節目)はB・F音のみで始まります。1拍目裏からHornのリズムがありますが、D音はHorn.3のみですので、バランスの取れる音量を考えてください。

・練習番号G の16小節目(96小節目)の音量変化は、TimpaniとSus Cymbalだけです。明確なcrescを心掛けてください。

練習番号H(97小節目)~練習番号I(112小節目)まで

・Flute・Oboe・Clarinet・Trumpetのメロディは練習番号Hの15小節目(111小節目)で2声になるまでユニゾンです。Alto Clarinet・Saxophone・Hornの対旋律は練習番号H の15小節目(111小節目)で3声になるまで2声、後打ちのTromboneは基本3声ですが1小節目、4小節目1拍目、9小節目1拍目だけ2声になっています。低音パートのユニゾンを加えた4つの要素それぞれでバランスを取り(練習①及び③)その後合奏して各部分同士の響きを比較してください。

・練習番号Hの10小節目(106小節目)の2拍目はAs⇒G音の動きが多くHorn.1&3とAlto Saxophone.1&2だけのE⇒F音の動きが聴こえにくくなっています。

・練習番号Hの11小節目(107小節目)の2拍目頭はEsとB 音しかありません。音量が強くなって際立ってしまわないか注意すべき場所だと思われます。

・練習番号Hの15~16小節(111~112小節目)のTrombone.3 のG音は和声を重くしてしまう可能性があります。軽く奏させた方が良いと思われます。

・練習番号Hの16小節目(112小節目)の2拍目の4分音符は、全体が3声になっています。mfからfへの力強くなるはずの音が効果を出せるようにしっかり響かせてください。

第4回の楽曲分析&解説は今しばらくお待ちください。

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