2019年 吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ.「道標の先に」~第3回・楽曲分析・解説

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坂本文郎氏による2019年吹奏楽コンクール 課題曲Ⅳ.行進曲「道標の先に」の分析、解説です。

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練習番号F(91小節目)~練習番号G(94小節目)まで

・最初のHorn 3・Trombone 1のD音は強く吹かせない方が和声の響きが綺麗になるでしょう。

・練習番号F の3小節目(93小節目)の4拍目の和音は、Es音がTrumpet 2とTrombone 1にしかありません。Saxophoneは1stのA音を除いて全員F音と、ちょっと理解できない作りです。。。

・練習番号F の4小節目(94小節目)の4拍目からの付点4分のdecrescは、かなり人数が少ないようです。アタックをかなり強くしないと、その前のfとのバランスが取れないでしょう。

練習番号G(95小節目)~練習番号H(110小節目)まで

・メロディユニゾンの人数は減っていますので音程のリスクは少なくなっていますが、Tenor Saxophoneはあまり得意とは言えないC音が多いなど問題点も多々あります。気を付けてください。

・ここは全体的にHornの和声に注意を払うのが練習の中心になると思います。練習番号Gの2小節目(96小節目)の Horn 3rdのD音や練習番号Gの3小節目(97小節目)の3~6拍目のC音、Horn 1stの練習番号Gの4小節目(98小節目)5~6拍のF→Es音の移動(これは強調するべき音)など、すべての小節に強調するべき音がありますが、バランスが悪いと思います。2ndと4thは同じ音です。4人いたら素直に分けるよりも、少なすぎると思われる音を専門にフォローするパートを作るなどの工夫をした方が良いでしょう。どの音が薄いかという判断ですが、メロディや低音に同じ音があるかどうかをポイントにしてください。

練習番号H(111小節目)~練習番号I(126小節目)まで

・ここのTromboneは練習番号Gの時のHornの役割と同じです。音楽の盛り上がりを考えたのでしょうが、4声の連続で時に5声にもなるなど、かなり散らかった印象です。全部を解消しようと思うと途方に暮れるかもしれません。その時は、例えば1stの練習番号Hの4小節目(115小節目)の5拍目からのF→Es→Dの移動、練習番号H の6小節目(116小節目)のD→Des→Cの移動など音の変化の部分を協調してください。

・練習番号H の1~8小節(111小節目~118小節目)のメロディラインは2声になります。下の声部がやや少ないので調節してください。この時、メロディ2声部と違う音のTromboneは3声部目や4声部目の和音を作っています。どの音なのかを見付けてください。

・練習番号H の6小節目(116小節目)の4拍目はTromboneの和音がメロディの2声部とまったく一致しておらず、全部で5声部もあります。

・また練習番号H の8小節目(118小節目)の4拍目から練習番号H の16小節目(126小節目)までは3声になります。メロディだけですとバランスは悪くないのですが、やはりTromboneの音との違いを探してください。Tromboneしか演奏していない音が多々あります。ほとんど4声か5声になっていますので、見付けられると思います。

・練習番号H の14小節目(124小節目)にあるEs音は隠れてしまわないように気を付けましょう。特に4拍目からのこの音はメロディのD音やバスのF音とぶつかりますが、躊躇せずに鳴らす方が良いと思います。

・練習番号H の15小節目(125小節目)でやっと3声の素直な和音が響きます。ここで開放感が得られるように、しっかり響きを作ってください。

・練習番号H の16小節目(126小節目)の4~6拍目の低音は、ユニゾンです。そこまでfで全員が演奏した後のffですが、かなり人数が減ります。それでも力まず音程を合わせてください。

練習番号I(127小節目)~練習番号J(142小節目)まで

・練習番号Iの部分にある木管群のトリルはトリル後に8分休符があります。同時に同じ音でトリルが終了できるように気を付けましょう。

・練習番号I の2小節目(128小節目)のTrumpetは2nd・3rdにF音が点在します。この音が4声部目を作っていますので、丁寧に響くよう練習してください。

・練習番号I の2、6小節目(128、132小節目)のグロッケンは木管とのズレがないよう気を付けてください。

・練習番号I の4小節目(130小節目)の3拍目のTrombone 1のDes音は単独です。多数のEs音に消されないよう心掛けてください。

・練習番号I の4小節目(130小節目)の4~6拍目のAs→Ges音の動きが強すぎます。特にEuphonium・Trombone 2・Tenor Saxophone・Alto Clarinetはオクターブ高いので、単独のTrombone 1のC→B音やTrombone 3のF→Es音の動きを殺しかねません。これらのパートは弱めにバランスを取った方が良いと思われます。

・練習番号I の7小節目(133小節目)のTrombone 1のDes音は、2拍目以降抑えることで響きが得られると思います。逆に練習番号I の8小節目(134小節目)のTrombone 1・3の3拍目からの動きは、それ以外のパートが全てC→B→As→Gesの動きですので、しっかり響かせてください。

・練習番号I の9~13小節(135小節目~139小節目)のAlto Clarinetの音は必須です。楽器がない場合は必ずClarinetの4パート目を作ってください。

・練習番号I の13小節目(139小節目)の4~6拍のAlto Saxophone 1とHorn 1のDes音は4声部目を作る大切な音です。人数が少ないので、響きの確認をしましょう。

・練習番号I の14小節目(140小節目)の1拍目のHorn 3のB音も4声部にあたる音ですが、なぜかここにしかありません。

・練習番号I の13~14小節(139、140小節目)は低音部のcrescを他のパートよりしっかりかけて、特に14小節目(140小節目)の4拍目のE音が強調されるようにしてください。

・練習番号I の15小節目(141小節目)の1・4拍目と16小節目(142小節目)の1拍目はF音がかなり強いです。Trumpet 2・3とHorn 2・3・4のC・A音を負けないように響かせてください。

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