吹奏楽のための「ワルツ」〜第3回 楽曲分析、解説

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坂本文郎氏による2018年吹奏楽課題曲『吹奏楽のための「ワルツ」』の分析編です。
坂本文郎プロフィール

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【練習番号3~4】
・メロディー(Flute・Piccolo・Oboe・Clarinet)、対旋律(Trumpet 3・Horn) 、アルペジオ(Alto Clarinet・Saxophone・Euphonium)、低音の付点2分音符がそれぞれユニゾンです。特にメロディーは人数も多いので、少し人数を削ってでも音程を整えた方が良いでしょう。
アルペジオパート以外は音量のチェックをして、弱すぎるパートがないように調整してください。
アルペジオは若干弱くてもいいのですが、これらのユニゾンに対するTrombone 1,2の和音が消えてしまわないように注意してください。

・アルペジオパートの低い音域はAlto Clarinet・Tenor Saxophone・Euphonium、高い音域はAlto Saxophone 1,2 が受け持っています。
流れるようなアルペジオにしたいのですが、3種の楽器の低音部と同一音色の高音部をつなげるのは大変難しいと思います。このパートだけ取り上げて練習した方が良いでしょう。

・56小節目と57小節目1拍目は、メロディーと対旋律がユニゾンになります。
強くなりすぎないか、前後と対比して考えてください。

・56〜59小節は、分散していたアルペジオパートが合同してオクターヴになるため、かなり音量が大きく(厚く)なるでしょう。
リズム系だったTrombone 1,2は低音部と一緒に和声を作りますが、57小節目2拍目からのTrumpet 3・Hornの対旋律と共に、バランスが弱くならないか心配されるところです。

・練習番号3からはTimpaniとSnare Drumで作るリズムのバランスが懸念されるところです。
Snare Drumは音量だけなら対抗できるかもしれませんが、突出するとTimpaniとのバランスが悪くなります。
特に62小節目2拍目の裏から63小節目頭のTimpaniのcrescとSnare Drumの装飾音は目立たせたいと考えます。

・63小節目頭の8分音符の和音は四声になっています。
特にF音が薄く(Trumpet 1とTrombone 1のみ)B音が厚くなっています。
響き作りに注意してください。また3拍目はC音しかありません。音程に注意が必要です。

・64小節目の3拍目は、低音のC音が鳴っているところにA音・Es音・Ges音・D音が鳴る形です。
音程や響きに注意しなければいけませんが、D音のパートが躊躇してしまうと良い響きが得られません。

67小節目からのritは68小節目から3つ振りにすることで表現しやすくなるでしょう。8分音符を正確にそろえてください。
また68小節目3拍目はClarinet 2とTrumpetの終わるタイミングを合わせて、FluteとClarinet 1しか音が残らないように気を付けてください。

 

【練習番号4~5】
・ここから1つ振りに戻しましょう。正確に元の速さに戻るようにしてください。

70小節目からは吹いているのが5人のみになります。
mpの表記はありますが、合奏が貧弱にならないよう気を付けてください。
特に67小節目からのdecrescendoが練習番号4(70小節目)からの音量を導いていけるように注意を払ってください。

・84小節目(練習番号5の1小節前)の入りが難しいと思います。
貧弱に入ってもいけませんが、5人の音量とのつなぎを考えた入り方に気を付けてください。

・練習番号4から練習番号5までは11小節になっています。1つ振りをする場合、4拍子が3回と3拍子が1回というとらえ方をするとよいでしょう。

 

第4回の楽曲分析をお楽しみに!

さらにスキルアップしたい奏者のみなさんへ

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